2022年2月から東京工業大学教育革新センター(CITL:Center for Innovative Teaching and Learning)に異動して,再び教育改善と職能開発を担当することになりました。現在に至るまで,たくさんの方々から教えを受けて,大学での教育・研究活動を続けることができました。新しい環境でも自分の興味を持つ仕事に従事できることに感謝しています。
振り返れば,大学卒業後は民間会社で働き,その後,大学で仕事が見つかるまで12年間(1992-2004年)は,国際基督教大学,亜細亜大学,帝京大学,国際学友会日本語学校((独)日本学生支援機構 東京日本語教育センター)において非常勤講師として外国人留学生と海外帰国生に日本語を教えながら,博士前期課程,後期課程で学んできました。
国際基督教大学大学院博士前期課程(1992-1994年)では,視聴覚教育研究室で授業設計および教育評価について学びました。2000年に電気通信大学大学院博士課程に進学してからは,eラーニング環境におけるCALLの設計をテーマに定めて,2004年に博士研究としてまとめました。
2004年から2015年までの11年間は,東京農工大学で教育・研究に携わりました。
最初の2年間は留学生センターで日本語教育を担当し,2006年から2015年までの8年間は,大学教育センターで教育改善セミナーや授業評価を担当しました。その間,授業観察システムの開発,eティーチング・ポートフォリオなど情報通信技術(ICT)を利用した教育改善に関わる活動に取り組みました。
2015年4月から2022年2月までは,東京都立大学と名古屋外国語大学で日本語教育を担当しました。
様々な教育機関で,個性豊かな学生たちの学び方に接する機会を通じて,研究テーマが個々の学生に最適な環境を整える学習デザインから,多様な学習者と教員らが出会い,学び合う場の創出へと変化してきました。
コロナ感染が終息しつつある現在,教育DXを活用した学習環境はどうあるべきか,また,教師と学習者に対してどのような教育効果を生み出すのかについて研究を行い,その成果を取り入れた教育改革を東工大ですすめていきたいと思います。